資生堂は個人の肌状態にあわせたパーソナライズド化粧品を提供する専用機器を販売すると発表した。2018年春から販売を開始する。美容液と乳液を提供する専用機器の「Optune zero(オプチューンゼロ)」と専用のスマートフォンアプリ「Optune App(オプチューンアップ)」、専用カートリッジの「Optune Shot(オプチューンショット)」から成る。アプリで一人ひとりの肌診断をした上で、専用機器から個人にカスタマイズした美容液や乳液を抽出する。

資生堂が発表した個人に最適化したスキンケアを提供する「Optune(オプチューン)」
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 オプチューンゼロには、合計5つのカートリッジを挿入。抽出される美容液と乳液は、全部で1000パターン以上に上る。アプリで個人の肌状況を診断し、利用者の居住する地域の天気や紫外線量、生理周期などを組み合わせ適切なスキンケアを施す。オプチューンゼロにも通信機能があり、個人のその日の気分などはオプチューンゼロからクラウド上にアップロードする。クラウド上で分析を行い、直接オプチューンゼロにその日の「処方」をダウンロード。5つのカートリッジから適切な美容液と乳液を抽出する。

  2018年春にテスト版の販売を開始し、その後本格導入を目指す。価格は未定。資生堂のECサイト「ワタシプラス」で販売する。

 資生堂は、かねて化粧品のパーソナライゼーション化に注力をしている。2017年2月にはパーソナライズドファンデーションを販売する米マッチコーを買収、同年11月にはAIを使ったメークアップを支援する技術を持つ米ギアランを買収している。国内でも、パーソナライズドサプリを提供するドリコスと業務提携。個人の好みに応じた香りを提供するディフューザー「BliScent」を開発している。

 今後は、収集したデータの分析について買収した米ギアランの技術を応用したり、洗面台にセンサーをビルトインすることでさらに情報収集を強化したりすることもありえるとした。

資生堂ジャパンの杉山繁和社長は「資生堂のパーソナライズドビューティーを加速する」と意気込んだ
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 M&Aや業務提携でパーソナライゼーションに布石を打ってきた資生堂だが、国内で本格的なパーソナライズド商品を販売するのは今回が初めて。資生堂ジャパンの杉山繁和社長はパーソナライズド領域の商品について「複数年のうちに利益が出せるようにしたい」と意気込んでおり、画一的な商品を提供するのが一般的な業界に、一石を投じる商品になりそうだ。