日本航空(JAL)は2017年11月15日夜から16日朝にかけて、旅客系の基幹業務システム刷新を予定通り実施した。新システムでの運航初日となった11月16日は、ほぼ平常通りに運航している。

 同日のシステムの稼働状況について同社は「停止していた予約を再開した直後の午前8時頃、スマートフォン(スマホ)アプリによるアクセスが混雑して反応が遅くなったが、すぐに解消した。それ以外には問題は起きておらず、運航にも影響はない」(広報部)としている。

JALのシステム刷新プロジェクトで最大のヤマ場となる、予約・発券などを担うメインフレーム「JALCOM」からアマデウスのクラウドサービス「Altea」への移行が完了。JALのWebサイトにはシステム刷新完了のお知らせが掲示された
[画像のクリックで拡大表示]

 今回の刷新では、米IBM製メインフレームで稼働するシステムで行っている予約・発券・チェックイン処理などの業務を、スペインのアマデウスが提供するクラウドサービス「Altea(アルテア)」へ順次移行している。

 なかでも11月15日夜から16日朝にかけては、予約・発券処理を担ってきた「JALCOM(ジャルコム)」の移行という最大のヤマ場を迎えていた。JALCOMは1967年の稼働以来、拡張を重ねながら50年運用を続けてきた国内最古参の情報システムだ。刷新のための投資総額は少なくとも800億円を超える。

 移行日を11月16日としたのは、「ピーク期を避けるなど、移行に伴うリスクを総合的に鑑みて決定した」(広報部)ため。2017年11月は3~5日の3連休と23~26日の飛び石連休があり、両期間中は観光需要が増加する。その狭間に当たり、比較的乗り慣れている出張客の比率が高い平日のほうが不測の事態に備えやすいと判断したとみられる。

 同社では11月16日以降も関連するシステムの切り替えを順次進め、年末年始の多客期までには大半のシステム刷新を完了させる計画だ。

 同日のシステム刷新と併せて同社は、主に国際線のWebサイトで予約画面などを変更。運賃種別ごとの運賃比較をしやすくしたほか、スマホ向けWebサイトでマイルによる国際線の特典航空券予約をできるようにしている。