KDDIは2017年10月24日、SD-WANサービス「KDDI SD-Network Platform」を同年12月5日から提供すると発表した。顧客企業の拠点内に敷設済みのインターネット回線またはVPN回線に専用機器を取り付けることで、簡単にSD-WAN環境を構築し運用開始できるという。月額料金は1契約あたり2万円(税抜き、以下同)で、別途専用機器の導入台数に応じ、1台あたり月額1万円からの利用料が発生する。

KDDIのSD-WANサービス「KDDI SD-Network Platform」の概要
(出所:KDDI)
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 同社が「SD-BOX」と呼ぶ専用機器は、顧客のニーズに応じソフトウエアで機能を追加可能な仕様としている。最小構成ではルーター機能とトラフィックの可視化機能を提供し、オプションでSD-WAN機能、UTM(Unified Threat Management)機能を追加可能だ。

 SD-WAN機能としては、(1)回線の通信品質やアプリケーションに応じて通信経路を振り分ける「マルチパス制御」、(2)特定のパブリッククラウドサービスへのアクセスのみ拠点から直接インターネットへトラフィックを向かわせる「ローカルブレイクアウト」、(3)単一の物理回線上に、論理的に分離された複数のネットワークを構築する「セグメンテーション」、の各機能を提供する。UTM機能は2018年3月に追加予定で、IPアドレスやポート番号だけでなくアプリケーションごとに通信の許可/遮断を設定できる。

 専用機器は当初提供する「SMALL」のほか、処理可能なトラフィックの多い「MEDIUM」「LARGE」のハードウエアも今後提供予定としている。また同サービスは国内のほか、欧米やアジアなど海外36カ国・地域でも2018年3月から提供する。

 同サービスと併せて同社は、プロキシーサーバー型のクラウドセキュリティサービス「KDDI Security Cloud」を、シマンテックと共同で提供する。社内からインターネットへ流れるトラフィックを監視し、(1)クラウドサービスの利用状況の可視化と接続可否の設定機能、(2)Webサイト接続時のURLフィルタリング/ウイルス対策/サンドボックス機能、(3)メール送受信時のウイルス対策/スパム対策/サンドボックス機能、を備える。

KDDIの梶川部長
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 企業内の既存回線にオーバーレイする形でSD-WANを構築するサービスは、NTTコミュニケーションズも提供している。KDDIは自社サービスの優位性について「最初はルーティングやアプリケーションの可視化機能から小規模に導入できるほか、固定回線とモバイル回線を自社でワンストップに提供できる。今後も短いサイクルで顧客企業に寄り添いながらサービスを拡充していく」(KDDIの梶川真宏ソリューション事業企画本部ネットワークサービス企画部長)としている。