セブン-イレブン・ジャパンは2018年4月までに日本全国2万店舗に顔認証を導入する。これに向け2017年10月から、オーナーや管理者が顔認証で機密情報にアクセスできるようにする実証実験を始める。東京都内にある直営店10店舗で実施して精度や使い勝手を検証する。同社は顔認証を導入すれば従来のパスワード認証よりセキュリティが高まると見込む。

店舗管理端末による顔認証の様子
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 実証実験するのは顔認証技術「ストア・コンピュータ(SC)顔認証」。店舗管理端末から売上情報や個人情報といった機密性の高い情報にアクセスする際の認証に使う。店舗のオーナーや店長、副店長など最大4人までを対象とする。まず端末に取り付けたカメラで顔を登録し、以降は機密情報にアクセスする際にカメラを見れば認証が完了する。

 実証実験の目的は顔認証の精度を調整したり、使い勝手の良い画面設計に改良したりすること。なりすましを防ぐため、写真や動画で認証しないように各種パラメータを調整する。画面中の印に目の位置を合わせて登録済みの従業員がまばたきすれば、顔の動き方からなりすましかどうかを識別する方法を想定する。

画面中の印に目の位置を合せて、まばたきすればログインできる
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 店舗管理端末は従業員の給与や勤怠情報、客の個人情報や会員情報、公共料金の支払い情報といった重要情報を格納する。各種の決済や荷物の受け取りといったサービスが増えるにつれて、取り扱う個人情報も増えているという。従来のパスワードを使った認証ではパスワードの紛失や漏洩の恐れがあるため、セキュリティ強化が課題だった。

 顔認証にはNECの顔認証エンジンである「NeoFace」を使う。セブン-イレブン・ジャパンは指紋認証や静脈認証なども検討したが、特殊なセンサーが必要になるため採用しなかった。

 同社は2016年秋ごろに本部と店舗を結ぶ情報システムを刷新した際、店舗管理端末にカメラを設置した。顔認証を導入する準備作業は専用プログラムをダウンロードするだけという。