気象庁は2018年1月5日午前11時ごろ、緊急地震速報を誤まって作動させた。緊急地震速報のシステムが、午前11時ごろに発生した茨城県沖を震源とした地震のマグニチュードを算出する際、同時刻に発生した富山県西部を震源とした地震の計測値を使ったため、過大となった。

 気象庁は最大震度を5弱以上と予測した場合、震度4以上の揺れが予測される地域の住民にエリアメールやテレビなどを通じて緊急地震速報の「警報」を伝える。茨城県沖の地震は観測最大震度が3だったが、茨城県や東京都、神奈川県など8都県に緊急地震速報の警報を出した。

 誤作動の原因について気象庁の地震津波防災対策室は「詳しい原因を調査中」とする。現時点での見解は、(1)緊急地震速報のシステムが富山県西部の地震の震源を茨城県沖と誤って認定し、(2)富山県西部の地震で計測した地震波を基に茨城県沖の地震のマグニチュードを計算したため、(3)茨城県沖の地震のマグニチュードが過大になり、茨城県南部の予想最大震度を5強程度と誤った、というものだ。「詳しい原因が分かり次第、緊急地震速報評価・改善検討会やその技術部会などを通じて説明する」(地震津波防災対策室)。

 一方、気象庁は2016年12月から、震源が異なる複数の地震が同時に発生してもそれぞれの地震を適切に識別するアルゴリズムである「IPF法」を緊急地震速報に適用している。震源の異なる地震を同一の地震と誤認識して緊急地震速報の警報を誤作動させたのは2016年12月以降初めてだが、地震津波防災対策室は「IPF法が算出した震源の候補は正しく、それを選定して震源を決定する別のアルゴリズムに問題があったと考えている」とする。