Low Power Wide Areaの略称で、消費電力を低く抑えつつ数k~十数kmの長距離通信が可能な無線規格。IoTや機器間通信で利用する。いくつかの通信方式があり、既存のLTE網を使う方式と新方式の2つがある。

 LPWAはIoT(モノのインターネット)や機器間通信に特化した無線通信規格。2016年から急速に普及してきた。背景にはIoT機器の爆発的な増加がある。米IHS Technologyによれば、世界のIoT機器は2020年に304億個に達する見込み。これは2015年の約2倍だ。画像や動画をやり取りするスマホやパソコンと異なり、IoT機器のセンサーが送信するのは計測値や機器の状態を示す小さなデータだけなので、LTEのような高速・大容量の通信規格を使うのは無駄だ。そこで、低速だが消費電力が非常に小さく、長距離の通信ができるLPWAが必要になってきた。

 LPWAは、LTE通信網を持つ携帯電話事業者が免許を受けて構築する方式と、免許が必要ない汎用的な周波数帯を使う方式がある。前者には「NB-IoT」と「eMTC(LTE-M)」がある。後者の代表的な規格は「LoRaWAN」「Sigfox」などで、いずれも最大で数k~十数kmの通信が可能とされる。用途としては、農園の監視データ収集やスマートメーター、機器の予知保全などを想定している。国内では2017年からLoRaWANとSigfoxのサービスが始まった。

主要なLPWAの規格
2017年12月上旬時点の主なLPWA規格。これ以外にも、ソニーやNTTドコモが独自規格を立ち上げるなど乱立傾向にある
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出典:日経パソコン 2018年1月8日号 p.11
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