NTTはグローバルクラウドを今後の成長の柱に掲げる一方、国内では自ら競争の流れを大きく変えようとする大胆な施策が目立ってきた。NTTドコモによる新料金プランの投入、NTT東西による光回線の卸提供などだ。グループのかじを切る鵜浦社長に、これまでの手応えや今後の施策などを聞いた。

足元の業績は好調だ。これまでの総括を改めて聞きたい。

鵜浦 博夫 Hiroo Unoura
1949 年生まれ。石川県出身。1973 年に東 京大学法学部を卒業し、日本電信電話公社 (現NTT)に入社。2002年NTT 取締役第一 部門長、2007年常務取締役経営企画部門 長中期経営戦略推進室次長兼務などを経て、 2008 年6月に代表取締役副社長新ビジネス 推進室長に就任。2012年6月に代表取締役 社長(現職)。趣味は、野球観戦や囲碁など。

 2012年11月に中期経営戦略を発表した時点で、ここまでの一連の流れは想定していた。何事も手順が重要。NTTドコモが新料金プランの導入で競争力を確保するまでは、NTT東西の光回線を卸提供(光コラボレーションモデル)に移行したくなかった。一方、NTTドコモがiPhoneの販売を始めれば乱戦は必至とみていたが、その乱戦を早期に終わらせるために光コラボは有効と考えていた。

 社長就任時から述べてきた通り、単純な端末の販売競争ではなく、サービス競争に移行していくべきと考えている。新しいサービスがもっと生まれるような環境を作っていくと同時に、苦戦していた固定系のビジネスをしっかりしたものにしていきたいという流れの中で中計経営戦略をスタートした。その意味では、想定に近い形でここまで来ている。マーケットの変化に合わせてビジネスを変えながら、財務の安定化と事業の立て直しを図れた。

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