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デジタルディスラプションで投資を拡大、CIOとしての取り組みは(中)

2017/12/20

Clint Boulton CIO

 今回の記事では、一線級のCIOがイノベーションを促進するために行っている取り組みについて数例を紹介する。

前回から続く)

クラウドソーシングによるロードサービス

 年間売上高が400億ドルに迫る米大手保険会社Allstateは、「信頼」というブランドイメージを維持するための助太刀を取り入れつつある。運転中の車でトラブルが生じた時のために同社が提供しているロードサービスでは、レッカー車を現場へ送り込むのに時間がかかり、到着までの待ち時間は60~75分となっていた。特に、単なるガス欠やバッテリー上がりといったトラブルの場合、この待ち時間はかなりの長さだ。同社のテクノロジー・戦略的事業担当エグゼクティブバイスプレジデントのSuren Gupta氏は、Forbes CIO Nextで、待ち時間の長さは困りものだと話し、「ガス欠やバッテリー上がりで、レッカー車に助けに来てもらう必要があるだろうか。費用と時間がかかる」と説明した。

 こうしたロードサービスはクラウドソーシングでまかなえるとGupta氏は判断した。同社は2016年、「Good Hands Rescue Network」というサービスを始めた。Good Handsのモバイルアプリをスマートフォンにダウンロードすることでサービスを利用できる。運転中に車でトラブルに見舞われた人が、アプリや電話、あるいはチャットボットへのテキストメッセージで支援を要請すると、サービス担当者がやって来て、ガソリンの補給やジャンプスタートを行ってくれる。支援に来るサービス担当者は、副収入を得たいタクシー運転手や一般ドライバーなど、1000人体制だ。このサービスを導入したところ、平均待ち時間は37分まで短縮したとGupta氏は説明する。

 こうしたイノベーションは、Allstateの収益多角化に向けたGupta氏の任務の1つだ。同社がよりどころにしている自動車業界は、自動運転の登場によって大々的な破壊的変化の瀬戸際にある。その点に関連して、Allstateは2016年、米Squaretradeを買収した。米Costcoや米Targetのような大手量販店で携帯電話などの電子機器を購入する消費者に延長保証サービスを提供している企業だ。「これは隣接市場に目を向ける方法の1つだ」とGupta氏は言う。

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