TOPセキュリティ > 量子暗号は銀の弾丸にあらず(上)

セキュリティ

量子暗号は銀の弾丸にあらず(上)

2017/11/27

Doug Drinkwater CSO

 量子暗号とは、量子力学の原理を利用して、意図した受信者以外には絶対に読まれないようにメッセージを暗号化するための手法だ。複数の状態を持つ量子の性質と、気づかれずに傍受することが不可能な性質を利用する。

 製陶技術を守ろうとしたアッシリア人や、「Enigma」で軍事機密を守ろうとしたドイツ人など、暗号化は太古の昔から今日まで使われてきた。だが現在、暗号化技術はかつてない脅威にさらされている。そこで、今後のデータ保護手段として量子暗号に希望を託している人々がいる。

 従来の暗号化は、メッセージやファイルなど、2進数(0か1)のデータをある場所から別の場所へ送信する際に、対称鍵か非対称鍵を使って暗号化と復号を行う。AES(Advanced Encryption Standard)などの対称鍵暗号の場合は、暗号化と復号に同じ鍵を使う。RSAなどの非対称暗号の場合は、ペアの関係にある2つの鍵(公開鍵と秘密鍵)を使い、周知の公開鍵で暗号化したデータを、受信者のみが知る秘密鍵で復号する。

↑ページ先頭へ