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ネット中立性規則の撤廃でセキュリティが弱体化?(前)

2018/02/20

Terena Bell CSO

 ネット中立性に関する規則が撤廃される結果、ブラウザーで第三者によるトラッキングが蔓延したり、ネット取引のプライバシーが損なわれたり、スマートフォンにスパイウエアが組み込まれたりといったことが起きるかもしれない―American Public University System(APUS)でCenter for Cyber Defense所長を務めるKenneth Williams氏はそのように主張する。

 ネット中立性規則の廃止が、こうした暗い見通しにどのようにつながるのか。その説明は順を追って見ていく必要がある。Williams氏はまず、「ネット中立性がなくなることで、マルウエア対策ソフトのベンダーがサービスプロバイダーにもたらすコストはこれまでより増す」と説明する。その結果、ISP(インターネットサービスプロバイダー)がこれまで提供していたのと同様のデータ防御策を維持したいと考えるユーザーにとっては、インターネットアクセスにかかる費用がかさむ可能性がある。

 「防御策を維持することをユーザーが選んだ場合、コストは上がる。だが、費用を払いたくないユーザーの場合はどうか」とWilliams氏は続ける。「費用を払うか、防御策なしで行くかのどちらかだ。防御策なしで行くとしたら、ウイルスがそこら中に蔓延するため、ユーザー本人だけでなく、そのユーザーとつながる人や、そのユーザーにメールを送る人にもリスクがある」

 つまり、セキュリティが壊滅するという話は、さまざまな仮定のもとに成り立っている。Williams氏自身、その予測が誇張気味であることを認める。「相当なこじつけだと言う人がいたとしても、その主張にはもっともな面がある。私自身、現時点で証明できないからだ」

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