インド最大のIT集積地バンガロールに拠点を置く米マイクロソフトの研究機関である米マイクロソフトリサーチ(MSR)。規模は非公開ながら、全世界のMSRの研究者約1000人のうち、1割近くがインドに集中していると言われる。

米マイクロソフトリサーチのバンガロール拠点
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 MSRの役割は基礎技術の研究開発だ。主な研究テーマは4分野。AIや画像認識などの「インテリジェンス」、データ分析やセキュリティなどの「システム」、アルゴリズムや数学、理論計算機科学などの「セオリー」、新興市場に技術が与える影響を研究する「その他」だ。具体的には量子コンピュータや機械学習、自然言語処理が主な研究対象となっている。

 「これまでマイクロソフトが手掛けてこなかった分野も研究対象となる。発明こそがイノベーションを生み出すからだ」とMSRラボインディアのスリラム・ラジャマーニ マネージング・ディレクターは説明する。MSRの研究で生まれた技術を搭載する製品やサービスは多い。AzureやHMD(ヘッドマウントディスプレイ)の「HoloLens」、音声アシスタント「Cortana」などもMSRが開発した技術を搭載しているという。

 こうした中、バンガロールの研究グループは「小さなエッジ端末」(MSRラボインディアのスリラム・ラジャマーニ マネージング・ディレクター)で機械学習の技術を利用する研究を進めている。「インターネットにつながらない環境でも、小容量のメモリーで機械学習に基づく計算処理ができるシステムを開発している」(ラジャマーニ氏)。

 別のグループは自然言語処理の研究を進めている。現地ではインドなまりの英語を含めて日常的に20以上の言語が使われており、複数の言語が混ざった会話もみられる。こうした環境で飛び交う会話の文章を認識できる高度なAIの開発が課題となっている。

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