ブロックチェーンは、そもそもは仮想通貨ビットコインを構成する仕組みの一部である。ビットコインは、2008年10月末に、〈サトシ・ナカモト〉という謎の人物によって提案された。翌年1月にシステムが稼働し始めて以降、現在まで止まることなくサービスが提供されている。

ビットコインとブロックチェーン

 これまでは、円やドルなどの法定通貨では中央銀行や政府、「Suica」、「nanaco」などの電子マネーではJR東日本やセブン・カードサービス、というように、その価値を発行する主体が明確に存在するのが普通であった。それに対して、ビットコインではシステムそのものがプログラムに従って価値を生み出し、管理者となる人や組織が存在しない、というのが大きな特徴である。

 ビットコインは、〈P2Pテクノロジー〉のネットワークで構成されるため、システム上も特定のサーバーに依存しない仕組みとなっている。

これに、〈プルーフ・オブ・ワーク〉という、二重支払いを防止する画期的な方法が編み出されたことにより、管理者が存在しないにもかかわらず、不正を阻み、堅牢な価値取引の仕組みが出来上がっている。

 現在では中国や米国、日本を中心に、世界中に利用者がおり、時価総額は2016年12月時点で1兆円に達し、マイニングに参加しているノードの数は7000以上といわれている。その多くは資金の運用が目的とみられるが、送金や決済にも利用されている。日本でも、ビットコインを支払いに利用できる店舗が徐々に増えている。

 また、オープンソースソフトウエアであることもあり、ビットコインを改変・改良した仮想通貨も多数(700以上とされる)開発され、そのうちのいくつかは、1000億円を超える時価総額に達している。

図中の流通総額は2016年12月時点のもの
Illustration by Yumiko Comukai
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制度上の対応

 日本では、2016年5月に資金決済法が改正された(施行は2017年)。これにより仮想通貨が法律上で定義され、〈ビットコイン取引所〉が登録制になるなど、仮想通貨の利用に向けた環境整備が進む(〈仮想通貨法〉)。

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