リクルートホールディングス執行役員の岡本彰彦氏とビー・ユー・ジーDMG森精機代表取締役社長の川島昭彦氏は「ITproEXPO 2017」「FACTORY 2017」(2017年10月11~13日、東京ビッグサイト)のオープニングセッションで登壇し、AI(人工知能)とIoT(Internet of Things)によるビッグデータの応用の進展について語った。セッションの後半では、ITproと日経テクノロジーオンライン記者による質問を交えた公開取材の形で、AI応用などをどのような体制で進めるか、そのための人材やパートナーをどう獲得するかについて議論した。

リクルートホールディングス執行役員の岡本彰彦氏
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ビー・ユー・ジーDMG森精機代表取締役社長の川島昭彦氏
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 最初に登壇したリクルートホールディングスの岡本氏は、AIの基礎理論の研究から事業化、さらに外部との協力について説明。基礎理論の研究とオープンソフトウエア・ライブラリーの開発は、米国拠点に2014年設立したRIT(RECRUIT Institute of Technology)が担っており、そこで開発した技術の事業への当てはめを「RIT推進室」が担当する。オープンソフトウエア・ライブラリーの開発については既に、AI適用の前処理としてデータの粒度や質を上げる「BigGorilla」の実績がある。「リクルート自身がもともと、就職情報サービスなどのコンテンツデータに表記ゆれなどが多く、しかも構造化されていないため、AIの適用が難しいという問題を抱えていた」(岡本氏)。データの質を向上させることによって、AIを適用することで得られる予測モデルなどの質も向上できる。

 適用の実例として、岡本氏は美容室の検索・予約サービスの「HOT PEPPER Beauty」での新規顧客開拓リスト作成を70倍以上効率化したことを紹介。インターネットの掲示板などから美容室に関するさまざまな情報を取り出し、データの質をそろえた上で美容院などの名称や所在地の情報を抽出し、リスト化する。最終精査は人手が必要とするものの、すべて手作業からAIの導入で圧倒的に効率化できるとした。

 外部との協力の例では、RSP(Recruit Strategic Partners)による投資先の例として米Conversica社の営業支援サービス「バーチャルアシスタント」について言及。AIのエージェントが顧客候補企業の担当者とメールをやり取りし、内容を理解した上で有望な反応のある相手先を人間の担当者に引き継ぐもの。ある企業でこのサービスを適用したところ、従来800社へのアプローチに1カ月かかっていたのが、1週間で済むようになった。

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