都道府県CIOフォーラムは、第14回春季会合を2月7日・8日の2日間、東京都内で開催した。初日は、一部自治体で移行が始まった自治体情報セキュリティクラウドについて、議論が交わされた。

 マイナンバーによる情報連携の開始をにらんで全自治体が進めているセキュリティ強化策のうち、都道府県が整備中の「自治体情報セキュリティクラウド」について、現行ネットワークからの切り替えと、緊急対応を含む運用をテーマに議論した。

 冒頭の神奈川県と京都府の報告に続き、総務省から、庁内のLGWAN接続系注1)でOSやウイルス対策ソフトをアップデートする方法について情報提供があった。2017年度予算でパッチ配信の仕組みを提供する計画である。

 LGWAN-ASP注2)による既存のサービスとの違いは、Windowsと主要なウイルス対策ソフトに限定したサービスとすること。利用団体はサーバーを設置し、LGWAN経由で国のサーバーから更新ファイルを受信する。「情報連携の開始をめどに準備したい」(自治行政局地域情報政策室の三木浩平企画官)とした。

直後に通信障害、解決に3週間

千葉 文彦氏
岩手県 政策地域部 情報政策課 情報システム担当課長

 2016年12月末にまず県のネットワークをセキュリティクラウドに移行した岩手県は、深刻だった経緯を報告した。政策地域部情報政策課の千葉文彦情報システム担当課長は、「切り替え直後の1月4日朝から通信エラーが多発。インターネット側に接続できない事象が頻発し、急きょ全設定を切り戻した」と明かした。


注1)LGWAN接続系
自治体の庁内ネットワークのうち、財務・庶務などの庁内事務を扱うシステム。自治体間を結ぶLGWAN(総合行政ネットワーク)に接続される。マイナンバーを取り扱う個人番号利用事務系とともに、インターネットとは分離する必要がある。
注2)LGWAN-ASP
LGWAN上のアプリケーション・サービス・プロバイダー。各自治体が契約してサービスを利用する。

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