AI(人工知能)スピーカー市場をリードする米Amazon.comの「Amazon Echo」と、それを追従する米Googleの「Google Home」。市場ではAmazon Echoが圧倒的に優勢だが、Google Homeに勝ち目はあるのか。実際に両方の製品を試した。

写真●Amazon Echo(左)とGoogle Home(右)
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 Amazon Echoの発売は2014年11月であるのに対して、Google Homeの発売は2016年11月。市場での存在感は、2年先んじたAmazon Echoが圧倒する。米国の調査会社であるConsumer intelligence Research Partnersによれば、2016年のAmazon Echoの年間出荷台数は800万台を超えるという。

 Amazon Echoの音声アシスタント「Amazon Alexa」の機能を拡張する「Alexaスキル」の種類も、2017年2月に1万種類を超えた。Alexaスキルはパソコンやスマートフォンのアプリケーションに相当するもの。Amazonが用意するAlexaスキルのストアから、どのスキルを導入するか選択できる。ストアではキーワードによる検索もできるし、ユーザーによるスキルのレビューも掲載されている。

 Google Homeが搭載する音声アシスタント「Googleアシスタント」にも「Action」や「App」と呼ぶ機能を拡張する仕組みがある。しかしこれらのストアは用意されていない。Google Homeで利用したい機能がある場合は、Google Homeのスマホアプリの設定画面から「Assistant apps」という項目を開いて選択する仕組みだが、機能がアルファベット順に並んでいるだけで、使い勝手はよくない。

エコシステムではAmazon Echoが先行

 いわゆる「エコシステム」の充実度では、完全にAmazon Echoに軍配があがる。Amazonは既に、小型スピーカーの「Echo dot」や、Amazon Echoに画面がついた「Echo Show」、ユーザーの衣類のスタイリングを選ぶ手助けをするカメラ搭載Echoである「Echo Look」などのEchoファミリーを拡充している。また音声アシスタントのAmazon Alexaは、こうしたEchoファミリー以外にも、Amazonの「Fire TV」や「Fire Tablet」だけでなく、Amazon以外のサードパーティーのスマートウォッチやスピーカーなどに続々搭載されている。

 それに対してGoogleアシスタントを搭載する端末は、現状ではAndroidスマートフォンとGoogle Homeに限られる。Googleは「iPhone」にもGoogleアシスタントを提供するほか、Android搭載のスマートTVや車載端末にもGoogleアシスタントを搭載する方針を示しているが、エコシステムの構築はこれからだ。

 もっとも音声アシスタントの性能で見ると、Googleアシスタントを搭載するGoogle Homeが、Amazon Echoに比べて優位であるようだ。Amazon EchoとGoogle Homeに同じ質問を投げかけてみて、その結果を比較した。

間違った質問にも正しく答えるGoogle Home

 まずはAmazon EchoにはAmazon.comの株式時価総額を、Google HomeにはGoogleの株式時価総額を聞いてみた。

 Amazon Echoが「分かりません」と答えたのに対して、Google Homeは「午後4時の終値を元にした米Alphabetの株式時価総額は~」といった具合に返答した。ここで興味深いのは、Google Homeに対してGoogleの株式時価総額を質問したのに対して、Google Homeはその持ち株会社で上場しているAlphabetの株式時価総額を答えた点だ。

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