35歳を過ぎてからの転職は難しい――。転職をめぐる話題でよく耳にするのが、いわゆる「35歳限界説」だ。技術者にも、これは当てはまるのか。

 「答えはノー。35歳を過ぎても、転職は十分できる」。こう断言するのは、マイナビ 紹介事業部 第3営業統括本部 EMC領域営業部 営業2課の鍛治本聖課長。鍛治本氏は、電気電子や自動車、化学などの製造業の転職支援を手掛ける。

 IT分野や建築・土木分野でも状況は同じだ。「35歳が限界、などということは全くない。チャンスはものすごく広がっている」(同部 第3営業統括本部 IT領域営業部の吉田陽子部長)。「建築・土木の経験や資格がある人なら、年齢を問わずに転職できる」(同部 第3営業統括部 ゼネラル領域営業部の堀江陽平部長)。各分野の転職エージェントは、こう口をそろえる。

35歳以上だけでなく、20代前半も人気

 背景には、深刻化する人手不足がある。厚生労働省が発表した2017年の平均有効求人倍率は、1.50倍。ここまでの高水準は1973年以来、44年ぶりだ。

 技術者の不足感はさらに高い。2017年12月の有効求人倍率をみると、製造業の開発技術者は2.43倍、情報処理・通信技術者は2.68倍。建築・土木・測量技術者では、5.99倍にも達する。「技術者は本当に少ない。どの会社も、採用に頭を悩ませている」(堀江氏)。

 転職市場で人気とされてきたのは、20代後半から30代前半の人材。この傾向は今も変わらないが、「若手人材の奪い合いはとにかく激しい。知名度があり採用力も高い企業なら争いに勝てるが、皆がそうではない。もっと上の年齢層をターゲットにする企業は少なくない」(吉田氏)。年齢にこだわらず、技術者を広く集めようとする企業が増えている。

 建築・土木分野では、60代を超えての中途入社も決して珍しくないという。「一つの会社を定年退職後、経験や資格を生かして別の会社で活躍する人もいる。建築現場の職人や、近隣の住民とのやり取りなど、経験を積んだ人の方が慣れている」(マイナビ 紹介事業本部 ゼネラル領域営業部 販売サービス・不動産営業所 2課 八崎翔太氏)。

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