動的でリアルタイムな価格調整は、米国のシェアリング大手の得意技だ。その目的は利益の最大化と顧客満足度の向上だけではない。サービス供給者のモチベーションも高めるなど一歩進んだ価格調整の在り方を探り始めている。

 米ウーバーテクノロジーズの配車サービス「Uber」や米エアビーアンドビーが提供する民泊サービスの「Airbnb」にとって、リアルタイムでの価格調整は必要不可欠だ。いずれも一般人がサービスを供給することに関係がある。サービス供給者のモチベーションを高め、供給量を増やすために細やかな価格調整を導入している。

価格上昇をドライバーに事前通知
図 ウーバーの「サージプライス」予測を表示する画面(画像提供:米ウーバーテクノロジーズ)
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 ウーバーや競合の米リフト(サービス名は「Lyft」)は繁忙期に乗客が多い地域から出発する場合の料金を引き上げる「サージプライス」制度を導入している。サージプライスがいつどこで発生するかは、事業者が数時間前に決める。ドライバーは専用アプリからサージプライスが発生しそうな時間や場所を確認できる。事前にその場所へ移動すれば、収入を増やしやすい。

 エアビーアンドビーは自宅の一部を宿泊客に貸し出す「ホスト」に対して、宿泊料の決定支援ツール「Smart Pricing」を提供する。機械学習によって開発したアルゴリズムが都市の宿泊需要動向や物件ごとの「価格弾力性」を予測する。価格弾力性とは価格変動によって需給が変化する度合いを示す数値。価格弾力性が大きいと、価格の変化によって需要が大きく変わる。

物件ごとに「価格弾力性」を予測

 エアビーアンドビーは宿泊料をホストが自由に決められる。しかし適切な宿泊料の設定は容易ではない。イベントの予定を調べたり、場所や季節によって変動する物件の価格弾力性を考慮したりする必要があるからだ。

アルゴリズムが宿泊料金を決定
図 エアビーアンドビーがホストに提供する「Smart Pricing」の画面(画像提供:米エアビーアンドビー)
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