MIB情報とsyslogは、どちらもネットワーク機器が保持する情報だ。

 MIB情報は、ネットワーク機器の管理に必要な情報をルールに基づいて定義したデータベースのことだ。LANスイッチなどで使われており、スイッチ個々に設定可能な識別名、スイッチの置き場所、物理ポートの帯域、送受信したパケット数などの情報が保持されている。標準MIBと拡張MIBの2種類があり、標準MIBは標準化されている。現在はMIB-Ⅱが使われている。拡張MIBはベンダー独自の仕様であり、他社との互換性はない。

 MIB情報はそれぞれのLANスイッチに保持される。しかし、LANスイッチごとに確認するのでは面倒だ。そこでMIB情報をネットワーク経由で取得・管理するSNMPが使われている。このSNMP機能を持つLANスイッチをインテリジェントスイッチと呼ぶ。また、MIB情報を管理するためのコンピュータをSNMPマネジャー、管理される機器をSNMPエージェントという。SNMPでは、SNMPエージェントに異常があったときにSNMPマネジャーに知らせるSNMP Trapがある。SNMP Trapにも、標準と拡張の2種類がある。

 syslogはこのSNMP Trapに近い。LANスイッチ内で起こった事象のログであり、そのログを管理するsyslogサーバーにネットワーク経由で送るためのプロトコルの名称でもある。LANスイッチが故障した際などに、syslogサーバーに向けて機器の故障を知らせることができる。ただし、syslogはMIB情報と違って単純なテキスト情報なので、ネットワークの状態を理解するための複雑な分析などには向かないとされる。

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出典:日経NETWORK 2010年5月号 p.39
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