「本当に基幹系システムを乗せて問題ないのか」「障害が起こったらどう対処するのか」。こうしたパブリッククラウド利用の課題は、どう解決するのか。クラウドの導入に携わるITエンジニアへの取材から、移行・運用に関するポイントをまとめた。


 処理の負荷が高くデータ容量が大きいことが一般的な基幹系システム。インフラをクラウドに乗せる場合には、高スペックで高価なインスタンスが必要になる。

 「そもそもクラウドはレンタルの考え方と同じ。長年利用すれば、購入するオンプレミスよりも高くなるのは当たり前。コスト低減に向けた工夫が欠かせない」とキヤノンITSの上島シニアITアーキテクトは指摘する。

移行時点の「現状」に合わせる

 必要な工夫の1つが、移行時のサイジングだ。長年の利用が見込まれる基幹系システムの場合、オンプレミスのハードウエアを調達する際は5年程度の利用期間を想定して移行時点よりも余裕を持ったインフラを用意するのが一般的だ。

基幹系のクラウド活用でコストを抑える方法
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 一方でクラウドの場合は、この発想は通用しない。移行時点で最適なインスタンスやストレージを選択することが求められる。いつでもインスタンスやストレージ容量を追加できるクラウドでは、余剰を見込む必要がないからだ。

 旭硝子では「現行と同じ規模で移行し、その後にさらに余剰を削って最適化することもある」と浅沼マネージャーは話す。

 運用フェーズに入ってからも見直しは必須だ。パブリッククラウドの場合、値下げがあったり、高性能なインスタンスが安価で登場したりするケースが多いからだ。

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