ラズパイと市販のセンサー類を組み合わせた、放射能汚染を測定するセンサーです。7個の線量センサーを組み込んだ測定パイプ、ラズパイを中心としたコントローラー部、操作用の任意の端末(スマホ、タブレット)で構成しました(図1)。測定パイプをため池の底に挿すことで、土壌中の放射能垂直分布をベクレル値で表示します。

図1●測定パイプとコントローラー部、操作端末で構成
[画像のクリックで拡大表示]

 従来の「コア・サンプリング」という方式では、池の底に中空のパイプを差し込んで土壌を取り出して放射能を測定するため、多くの労力と時間がかかります。そこで短時間にその場で測定できるセンサーがあれば、と考えて開発しました。

 センサーとコントロール部はUSBでつなぎ、ラズパイにはApache、Gfortran、gnuplot、Image Magickなどがインストールされています。センサーの信号入出力と線量-ベクレル分布逆解析プログラムは自作しました(図2)。

図2●制御と分析の部分は自作のプログラムを使用
[画像のクリックで拡大表示]

 将来福島の地を受け継ぐ子の代、孫の代へ実測データを残しておくことは、我々の世代の責務です。個人によるベクレル測定がより身近になることで、風評被害の誤解が徐々に解かれ、福島の復興が進んでいくことを開発者一同祈っております。

出典:ラズパイマガジン 2017年2月号 p.75
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。