Raspberry Piと非接触ICカードリーダー/ライターを使い、安価な入退室管理を実現するシステムを製作しました。入退室の記録は、PCだけでなくスマートフォンでも確認できます。全体にかかったコストは、電気錠込みで約1万5000円です。

 安価で使いやすい入退室管理システムを作ったきっかけは、ある企業の方から伺った「入退室管理システムは数十万から数百万かかる上に管理画面の操作が難しい」との声でした。それならば、Raspberry Piでコストを抑え、使いやすさに焦点を絞った管理画面を作ればよいのではないか。その想いを込めて管理画面に工夫を凝らしました。

 管理画面はさまざまなOS、画面サイズに対応できるように設計しました。Windows、iOSおよびAndroidのタブレットやスマートフォンで利用できます。管理する方が説明書を読まずに操作できるように、シンプルなデザインにしています(図1)。

図1●非接触ICカードで入退室を管理
非接触ICカードで入退室の記録を付けるほか、電気錠と組み合わせることで入室可能な人を制限できる。総コストは1万5000円ほど。
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 扱う情報が個人の入退室の記録だけに、ログイン画面の認証にはユーザーID、メールアドレス、パスワードの3要素を採用しました。認証に使う要素はニーズによって2要素に減らすなどのカスタマイズが可能です。また、応募作品では学校を想定した管理画面としましたが、人数を変えたり、管理対象をクラスから企業の部門に作り替えたりできる拡張性を意識しています。

 今後は複数の部屋の入退室記録を対象に、どの部屋に在室しているのかが分かるように改善していきます。また、実際に企業や学校などで使用する場合に求められるセキュリティ強度や利便性を高めていきたいと思います。

図2●入退室の管理画面
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出典:ラズパイマガジン 2017年2月号 p.69
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。