明示的な操作が不要に

 これまではiPhoneの操作を始める前に「Touch IDに触れる」という明示的な行為をしなければならなかった。iPhone Xは持ち上げて見るだけで、ロックが解除された状態になる。

 決済サービスのApple Payを使う際も、サイドボタンを2度押ししてiPhone Xを見るだけで認証が行われ、決済が済む。このように、従来の明示的な操作がより単純なジェスチャーに置き換えられる。しかもよりセキュアな認証も実現している。

 アップルは、人工知能(AI)技術の一種であるニューラルネットワークを活用していると説明した。実際にロック解除時は、裏で何が起こっているのかを考える間もなく、iPhoneの鍵アイコンが解錠する。

 Face IDはiPhoneの未来を示唆する機能だ。センサーやニューラルネットワークを生かして、自然なジェスチャーによって背後で様々な処理を実行できる。こうした近未来的なテクノロジーを身近にもたらす存在になるだろう。

松村 太郎(まつむら たろう)
ジャーナリスト
松村 太郎(まつむら たろう) 1980年生まれ。米カリフォルニア州バークレー在住のジャーナリスト・著者。慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。近著に『LinkedInスタートブック』(日経BP社)、『スマートフォン新時代』(NTT出版)、『ソーシャルラーニング入門』(日経BP社)など。

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