本連載の前回、「Chromecast Audioとコーデック選びで一変した青木家のワイヤレス音楽史」で、BluetoothやWi-Fiを使ってスマートフォンに音楽を飛ばす方法を紹介した。Bluetoothスピーカーとスマートフォンの組み合わせは、とにかく手軽で操作しやすい。一方、Chromecast AudioからWi-Fiで送る方法を使うと、高音質のハイレゾ音楽を、既存のハイレゾオーディオ・システムで楽しめる。

BluetoothとWi-Fiでは、通るデータ量が雲泥の差

 ふと、Wi-FiとBluetoothでは、具体的に通るデータ量がどれだけ違うか、疑問を感じて調べてみた。例えばCD音質のWaveファイルで、ビットレートは1411kbps(=約1.4Mbps)。ハイレゾ音楽の最高音質に近い24ビット/192kHzだと9216kbps(=約9.2Mbps)。Chromecast Audioは、24ビット/96kHzまでの対応である。オーディオコーデックはWAV (LPCM)、MP3、FLACなどをサポートしている。

 青木家は最近、Wi-Fiルーターを買い換えたので、参考までにWi-Fi経由のインターネットアクセスの速度を測ってみた。その結果、上り下りとも50M~200Mbpsぐらいは出ていた。これなら、高音質の音楽データもラクラク通る。

青木家のWi-Fiインターネットアクセスの速度測定結果。測定にはファーウェイのhonor 8、Speedtest.netアプリを使用
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 Bluetoothに関して転送量を測る手段を筆者は持っていないが、ダンナにきくと「確か数百kbpsぐらいのはず」と言う。筆者がBluetoothで音楽を聴くときに筆者がよく使うクアルコムのaptxコーデックのページによれば、「A2DPは、技術的には2178kbpsを達成することができますが、実際には実用的な観点から、データ処理能力は500kbps未満に制限されています」とある。ソニーのLDAC(Bluetoothハイレゾ音楽を楽しめる新技術なコーデック)のページには、「従来のBluetoothのSBCコーデックは328kbps、LDACはその3倍の990kbps」といった内容の記述がある。Wi-Fiで送る音楽データよりも、明らかにビットレートが低い。なるほどWi-Fiの音質は絶大な余裕を感じるわけだ、と納得した。

 ただ、500kbps以下のWi-Fiに比べて遥かに細いパイプの入り口で圧縮(エンコード)、出口で解凍(デコード)して、遅延も途切れもほぼなくそこそこ音楽性の高い音質(ほぼCD音質とaptxのページでは表現)を実現するaptxなどのコーデックにもイマドキな技術力のスゴさを感じる。それ以上の帯域を消費するLDACやaptx-HDなどの最新コーデックにも注目しており、今度カーオーディオを新調するときには、こうしたコーデックに対応するBluetoothオーディオにしたいなぁと思う。

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