説教ボット「たかはしさん」は失敗

 増井CTOは「たかはしさん」というボットも自作したが、これは“お蔵入り”になった。社員のSlack上のメッセージをテキスト解析して、「突っ込み」を入れるボットだ。例えば、営業担当者が「今日も頑張ります」と言うと、「たかはしさん」が「お前の言うことは当てにならん」と突っ込みを入れたりする。

 社内ではジョークとして受け止められていたが、ある時、外注先の担当者が「頑張ります」と言ったのに対して「お前の言うことは当てにならん」と突っ込みを入れて、問題になった。「語彙データの設定が甘く、暴走することがあったので停止させた。改良を加えて復活させたい」と話す増井CTOは、懲りていない様子だ。

 ともあれ、トレタではSlackは対面ともメールとも異なる新たなコミュニケーションとして定着している。

SlackでLINEの業務利用を排除

写真6●アイレットcloudpack事業部セクションリーダー情報セキュリティ管理責任者の齊藤愼仁氏。ブログでSlack運用に関する情報発信をしている
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 Slackの魅力は技術者受けする点ばかりではない。クラウド専業ITベンダーであるアイレットcloudpack事業部セクションリーダー情報セキュリティ管理責任者の齊藤愼仁氏(写真6)は「セキュリティやコンプライアンスの強化のため、社内でのLINE、Facebook、Skype利用をやめさせたかった」とSlack導入の動機を語る。アイレットでは、2014年秋頃に本格導入し、現在は全社員約120人と外部関係者約80人がSlackを利用する。

 Slackを導入する前は、社内でのコミュニケーション手段はメールのほか、LINE、Facebookメッセンジャー、Skypeに分散していた。人や案件によって使うツールが違い、やり取りした情報が分散する弊害もあった。

 「便利なチャットツールを一つ入れて、そこにコミュニケーションを集約することを考えた。セキュリティと利便性を両立できるツールを探したところ、Slackに行き着いた」(齊藤氏)。

写真7●アイレットの齊藤愼仁氏が自作したSlackで雨の予報を通知するツール
(出所:アイレット)
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 齊藤氏は今でこそ、SlackのAPIを駆使して「雨が降りそうになったらSlackで通知するツール」(写真7)を自作したりもするが、当初はそうした発想は無かったという。

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