リクルートグループで教育事業を手がけるリクルートマーケティングパートナーズは2018年夏から人工知能(AI)を自社サービスに本格的に導入する。かねて取り組んできた東京大学の松尾研究室との基礎研究を応用。個人の学習速度や理解の度合いに合わせた学習内容を提供する。

 同社が提供する小中高向け学習動画配信サービス「スタディサプリ」を通じて得られた累計42万人超の視聴履歴やテストの正誤データ、問題文や数式の解析データなどを分析。理解状況や学び方を細かく調べたところ、どの順番で学習するのが効果的かを示す「学習パス」の再定義や、理解度合いの数値化にめどが立った。解析結果を使うと、新たなカリキュラムを組み立て、躓いたときにどの復習問題に臨むべきかをアドバイスできる。

 学習指導要領では、高校数学であれば数学I~IIIの順に学び、数学Bは数学Iの後に履修するといった順序の定めがある。一方、AIで分析するとその順序が必ずしも単元ごとの関連性の高い順序に並んでいるわけではないと分かった。「数IIIの極限から学んだほうが数IIの微積の理解が早い」「数IIIの複素数を学んでから数IIの三角関数に進むべき」といった学習順を導けた。

スタディサプリの受講データを人工知能(AI)で分析して分かった効率的な学習手順
出所:リクルートマーケティングパートナーズ
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 AIで学習効率を高めるサービスを提供するのは同社だけではない。新興のatama plusやCOMPASSは、AIを使って生徒1人ひとりに最適化したカリキュラムを提供し、学習塾などへの導入を進める。ソニーも学校教育で教師の教え方を効率化するAIサービスを展開する予定だ。

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