NTTドコモは2017年10月2日、同社のIoT向けLTEサービスに新技術「eDRX」(extended Discontinuous Reception)を導入した。国内では初となる。eDRXはIoT機器が通信する際の消費電力を低減する通信技術。東京都市部で開始し、2017年度内に全国のLTEエリアに広げる予定だ。

 eDRXは携帯電話関連の標準化団体である3GPPで作られた仕様である。従来方式に比べ消費電力を5分の1に抑えられる。NTTドコモは併せて、消費電力を2分の1に減らすSIMカードも開発し、2017年内に提供を始める予定。これらを組み合わせて消費電力を10分の1に低減できるという。

 eDRXの導入には、IoT機器を数本の乾電池で数年間稼働させる狙いがある。IoT機器はいったん設置すると何年も使い続けるが、一方で「水道やガスのメーターなどは商用電源を確保しにくい」(NTTドコモの三木宏IoTビジネス部 サービス支援担当課長)からだ。

即時応答が不要なIoT通信に注目

 ではこの技術がどのように消費電力を下げるのか見ていこう。

 従来のLTEにも消費電力を抑えるDRX(Discontinuous Reception)という仕組みがある。待ち受け状態(アイドル状態)にある端末は一定間隔で基地局からの呼び出し(ページング)を受け付け、それ以外の時間は通信せずに消費電力を抑える。

 ただし、ページングの間隔をあまり長くすると、その分端末に着信があったときに待たせてしまうことになる。スマートフォン(スマホ)などで使われる既存のLTEでは1.28秒という短い間隔で運用されているという。

eDRXで消費電力を減らす仕組み
基地局と端末の通信状態を示した。アイドル状態は、待ち受け状態の端末を基地局が呼び出す「ページング」という通信が一定間隔で発生する。ページング以外の時間はスリープ状態となり電力を消費しない。eDRXはページングの間隔を延ばして消費電力を抑える仕組みだ。
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