「送金ニーズが多様化する中、全てを全国銀行データ通信システム(全銀システム)だけに頼るわけにはいかない」――。横浜銀行の島山幸晴営業企画部 業務開発グループグループ長は、このように語る。同行は住信SBIネット銀行と共に、2016年10月に設立を予定する新送金基盤の開発を検討するコンソーシアムの発足メンバーに名を連ねた。国内外送金に係る手数料を圧縮し、今までハードルが高かった少額送金などのサービス実現を目指す。

 米リップル・ラボが開発したブロックチェーンをベースとした国際送金サービスをアジア地域で展開するSBI Ripple Asiaが事務局を務める。国内、国際送金を一元的に扱えるシステムを2017年3月にも構築する予定だ。40年の長きにわたって国内送金を一手に引き受けてきた全銀システムとは、別の送金基盤が登場することになりそうだ()。

図●既存の国内外送金基盤と新たに構築を目指す送金基盤の概要
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 1973年に第1次システムが稼働した全銀システムは、金融機関をオンライン接続して銀行振込などを可能にするネットワークシステムだ。国内のほとんどの金融機関が利用している。現在は第6次システムが稼働しており、2015年12月時点で1300を超える金融機関が利用する。2014年度の取引実績は1日当たり約700万件、12兆円に上る。「最初の稼働以来、大きなトラブルは1度もない」(セレントの柳川英一郎 シニアアナリスト)堅牢性が売りだ。

 一方で、ネックだったのが手数料。住信SBIネット銀行の吉本憲文FinTech事業企画部長は、「送金手数料が半分とか10分の1になり、顧客に良いサービスを提供できるならば、(新しい送金基盤の構築に)取り組む価値はある」と語る。

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