みずほ銀行が銀行の枠に捕らわれない新規事業の創出に乗り出す。投資ファンドなどと共同出資で設立した新会社が2017年8月21日に事業を開始。新規事業のアイデアを持った社員や新興企業などに、事業化に必要なヒト・モノ・カネといった資源を結びつける。リスクが付き物の新規事業創出には銀行という組織は不向きと判断。銀行の「お作法」に縛られない新会社に託す。

 「銀行内だけでは新しいイノベーションが生まれない可能性がある。だから銀行の外に新会社を作った」。みずほ銀が新設したIT事業を担う会社Blue Labの山田大介社長はこう言い切る。

Blue Labの山田大介社長。みずほフィナンシャルグループのデジタルイノベーション担当役員常務執行役員も兼務する
[画像のクリックで拡大表示]

 Blue LabはIT関連サービスの領域で新たなビジネスモデルの創出を狙う。みずほ銀と投資ファンドのWiLが共同で設立した、2017年8月21日に事業を本格的に開始した。

 みずほ銀とWiLのほかにも様々な業種業界の企業が出資を表明した。伊藤忠商事、損害保険ジャパン日本興亜、第一生命保険、農林中央金庫、丸紅、三井住友信託銀行だ。具体的な出資比率は明らかにしていないがWiLグループが約50%を、みずほ銀が15%以下を、残りを各社が出資する。

 その役割は新事業のアイデアの種をビジネスとして育てるための“つなぎ役”と言える。アイデアの種を持ち事業化を試みる銀行内外の担当者に、みずほ銀や出資企業が持っている顧客基盤や既存資産を結び付け、アイデアが事業として成立しそうかどうか判断する。成長しそうであれば投資を振り向け、事業化に向けて加速させる。

 具体的な事業領域は今後詰めるが、FinTechやシェアリングエコノミー、IoT(インターネット・オブ・シングズ)、人工知能(AI)といった先端ITを活用した事業を念頭に置く。各分野の新規事業のアイデアを持った出資企業の社員に、事業化に必要な技術や知見を持った内外の担当者を紹介し、成功しそうかどうかを試させる。「必要であればスタートアップ企業を紹介したり、取引先の顧客を紹介したりする」(山田社長)。

 山田社長はBlue Labを「インキュベーター(卵のふ化装置)企業」と表現する。アイデアの種を「卵」に見立て、それらの卵をふ化させる役割を担う。

この先は会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)登録で6月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら