3人の日本人が米国のシリコンバレーで起業した、米トレジャーデータ。データウエアハウス(DWH)のクラウドサービスを出発点に、資生堂やSUBARUなど幅広い業種にユーザーを広げつつある。7月投入の新サービス「CDP」を皮切りに、企業のデータを“宝の山”に変えるデータ活用の領域に踏み出す。

 トレジャーデータは、米レッドハット出身の芳川裕誠CEO、技術ベンチャーのPreferred Infrastructureの元CTOである太田一樹CTO、データ収集ソフトとして普及するオープンソースソフトウエア(OSS)「Fluentd」などの開発者である古橋貞之氏が、シリコンバレーで起業した日本発の技術ベンチャーだ。

米トレジャーデータの芳川裕誠CEO
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 米アマゾンウェブサービスやIDCフロンティアのクラウド上に、独自のデータベースソフトを核にしたDWH「Treasure Data Platform」を構築。ビッグデータの収集・保存・処理の機能を安価に得られる月額課金のクラウドサービスとして提供してきた。

 2017年7月に提供を始めた「TREASURE CDP」は「Customer Data Platforms」、すなわち顧客情報を扱う基盤を意味する。顧客情報を永続的に蓄積し、マーケティングや広告といったアプリケーションやサービスのデータソースとする基盤を用意する。マーケターであれば、データを抽出して解析したり、外部のサービスで分析させたりといった本業に専念できる。

 芳川CEOはトレジャーデータの顧客層について、「これまではソフトウエア開発者がコアだったが、先進的なマーケターもコアユーザーになりつつある」と話す。「テクノロジー企業がテクノロジーだけを提供していると、そのパーツを提供するニッチ企業で終わる。ユーザー企業のビジネスに近いアプリケーションを提供していく」(同氏)。

 2016年4月に、デジタルマーケティングに焦点を絞った「TREASURE DMP」の提供を始めており、資生堂やSUBARU、パルコなどが国内事例に名を連ねる。CDPは、マーケティングに機能を絞って用途を明確化したDMPを、顧客管理全般に拡張したもの。狭義のCRM(顧客関係管理)ではなく、「顧客のデータはマーケティングにもサポートにも使える」という汎用性を強調し、これまでユーザー企業が独自に構築してきたCDPを、パッケージ化して分かりやすく見せる。それがCDPの狙いだ。

トレジャーデータの国内での事例
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