[画像のクリックで拡大表示]
英国の欧州連合(EU)離脱に関する国民投票の結果を報じるBBC(英国放送協会)のWebサイト

 英国の欧州連合(EU)からの離脱が確実になったことを受けて、日本国内の大手IT企業は情報収集を急ぐ。欧州を中心にしたグローバル事業への影響は避けられそうにない。

 短期的には為替の急激な変動による業績への影響や顧客企業のIT投資抑制の懸念が浮上。国境をまたいだ顧客情報や従業員情報の取り扱いの先行きも焦点だ。各社とも今後の推移を慎重に見極める考えだ。

 「前例のない事態。誰も先を読めないのではないか」。ガートナー ジャパンの亦賀忠明リサーチ部門ITインフラストラクチャバイス プレジデント 兼 最上級アナリストは、こう指摘する。

 大手ITベンダーが展開する欧州事業には、少なからず影響が出そうだ。政治や経済環境の混乱が高まることが予想される中、欧州地域のIT投資が圧迫される可能性があるためだ。日立製作所や富士通は英国に、欧州地域のITサービスの中核拠点などを置いている。

 富士通は「英国の顧客がIT投資を控えることなどを懸念している」とする。同社のEMEIA(欧州、中東、インド、アフリカ)における売上高は2016年3月期で約9600億円。「そのうち8~9割を占めるのが欧州地域だ」(富士通)。

 同社は英国に、欧州地域におけるITサービスの中核拠点を置いている。アウトソーシングを主に提供する英 富士通サービスなどを中心に、英国に駐在させている人員は約1万4000人。英国のEU離脱によって、富士通サービスなどの欧州地域向け事業に「阻害要因が発生する可能性はある」(富士通)。

この先は会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)登録で5月末まで無料!