総務省が携帯電話サービスの多様化や料金の低廉化に向けて開催する有機者会議「モバイル市場の公正競争促進に関する検討会」。2017年12月の開始からこれまで3回の会合を終え、議論の行方は混迷を深めている。

 それもそのはず。有識者会議では格安スマホを展開するMVNO(仮想移動体通信事業者)をはじめ、消費者団体や中古端末事業者、携帯電話販売代理店などの様々なプレーヤーがヒアリングに登場。それぞれの立場で意見を主張するため、テーマが多岐に広がり、どうしても議論が発散してしまう。以下では、これまでの注目ポイントを見ていく。

品質問題を突いたMVNOは返り討ち?

 最大の焦点は、UQコミュニケーションズ(KDDI連結子会社)の「UQ mobile」やソフトバンクの「Y!mobile」に代表される「サブブランド」問題。これらのサブブランドは格安スマホ市場で急速に勢いを伸ばし、「実効速度が携帯電話大手並みに速い」「テザリングで優遇を受けている」などとして、MVNOの間で不満が高まっている。

 ヒアリングでは、前者の実効速度の速さを問題視する声が目立った。「楽天モバイル」を手掛ける楽天は「MVNOが1980円では提供できない品質」、「mineo」を展開するケイ・オプティコムは「サブブランドと同程度の速度を実現するのは到底困難」などとした。

楽天はサブブランドのサービスについて「MVNOが1980円では提供できない品質」と指摘
出所:総務省(楽天の提出資料)
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ケイ・オプティコムも「サブブランドと同程度の速度を実現するのは到底困難」と指摘
出所:総務省(ケイ・オプティコムの提出資料)
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 サブブランド陣営はこうした指摘に真っ向から反論。KDDIは「MVNOへの提供条件は全て公平かつ同等であり、総務省も確認済み」、ソフトバンクも「ソフトバンク、Y!mobile、MVNOのそれぞれが同条件でネットワークを利用しており、帯域幅に応じてコスト負担している」とする。

KDDIは「MVNOへの回線提供条件は全て公平かつ同等」と反論
出所:総務省(KDDIの提出資料)
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ソフトバンクも「ネットワークの利用とコスト負担は同条件」と反論
出所:総務省(ソフトバンクの提出資料)
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