2017年12月25日、プログラミング言語Rubyの新バージョンである「Ruby 2.5」が公開された。Rubyの新バージョンは例年、クリスマスにリリースされる。翌日の26日には「Ruby 2.5リリースパーティー」が開かれ、Rubyの開発者(コミッター)がRuby 2.5の改善点を披露した。

Ruby 2.5のリリースを祝うケーキ
[画像のクリックで拡大表示]

 Ruby 2.5の最大の特徴は処理の高速化。様々な箇所が高速化のために改良されている。また、2020年のリリースを目指している「Ruby 3.0」の機能を実現するための準備も同時に実施しているという。

 冒頭ではRubyのオリジナルの開発者であるまつもとゆきひろ氏がテレビ電話で参加。開発がリリースのギリギリまで続いてしまった点を反省した。「せめて11月までにまとめておくべきだった」(同氏)。また、クリスマスリリースはプレゼントという意味があるものの、家族を持つコミッターが増えてきたため、「少し前の22日や23日にしたほうがよいかもしれない」と語った。

テレビ電話で参加したまつもと氏
[画像のクリックで拡大表示]

 パーティーでは「Ruby 2.5は前バージョンよりも3倍高速化した」というWeb記事が話題になった。ただ、Rubyの心臓部である実行エンジンを開発している笹田耕一氏によると、「あくまである一定の条件下で3倍速いだけ」だという。具体的には「ブロックパラメーターを使って他のメソッドにブロックを渡す」ときに3倍速くなる。このことをリリースノートに書いたところ、Web記事のタイトルに使われた。

 そこから今後のRubyの高速化の話になり、セーフレベルを表す「$SAFE」というグローバル変数の廃止の議論になった。次第に話が脱線し、超絶技巧プログラミングで知られるRubyコミッターの遠藤侑介氏が、汚染マークを表す「taint」というデータのマニアックな使い方を紹介するなど、コミッターの集まりらしい濃い話題が続いた。

「頑張らない」が続ける秘訣

 次に主なコミッターが自己紹介し、Ruby 2.5のどの部分に貢献したかを説明していった。

 トップバッターは成瀬ゆい氏。Ruby 2.1から2.5に至るまでリリースマネージャーを務めている。コミッターからのコミットを管理し、リリースノートを作製。Rubyの開発では主に文字コードまわりを担当しているという。

Ruby 2.5のリリースマネージャーである成瀬氏
[画像のクリックで拡大表示]

この先は会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)登録で5月末まで無料!