筆者は毎年、NHK放送技術研究所の技研公開に足を運び、8K映像を自分の目で確認している。2017年も技研公開イベントが5月下旬に開催されたが、世界的にみてもテレビ映像の再現性という点において、その画質は最高峰のものであり、今年も技術進化の成果も出てきていると実感できた。

 世界最大の放送機器展であるNAB2017(米国ラスベガス市で2017年4月に開催)でのNHKによる8K展示に多くの放送関係者が見入っている風景もお馴染のものだ。

 一方、5月24日の午後、TBSホールディングス、日本経済新聞社とテレビ東京ホールディングス、WOWOW、電通、博報堂DYメディアパートナーズの6社が、有料の動画配信サービスなどを主たる事業とする新会社「株式会社プレミアム・プラットフォーム・ジャパン」(仮称)を7月3日に共同で設立することで合意したと発表した(図1)。「各メディアグループのコンテンツが相互運用される想定をして、将来のテレビネットワークの運用とブランドの共同運用が真のねらいである」というくらいのインパクトが示されることを期待したい。

図1●2017年5月23日の発表資料から
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 欧米の各国におけるネット普及により、映像コンテンツの消費は「テレビ放送をテレビ画面で見る」という形から、「PCやスマートフォンでオンデマンドで見る」という形に移っていることは確かである。本稿では、グローバルな規模で広がる動画配信ビジネスおよびその配信基盤の整備に伴う多チャンネルサービスの行方について考察したい。

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