前回は、Open Compute Project(OCP)を採用することによるメリットについて解説した。最終回となる今回は、米国における最新動向と、今後OCPをどのように活用すべきかについて触れたい。さらに日本の動向もお伝えしよう。

効率化だけでなく、OCP主導で様々な技術がオープン化へ

 OCPでのデータセンター効率化を目的とした活動は、現在公開されたもので完了したわけではない。OCPのコミュニティに参加している多くの参加者がさらなる効率化を目指し、様々な分野の技術仕様策定を継続して行っている。

 最近では、Top Of Rack Switch(サーバーラックごとに配置されるスイッチ)の仕様を公開した。サーバーの世界で起こったのと同じように、スイッチもハードウエアとOSを分離。OSにはサーバーOSとして一般に使われているLinuxを採用し、ハードウエアも様々なOSを稼働させることが可能な仕様となっている。このようなネットワークスイッチのオープン化を行うことで、さらなるコスト削減を実現可能としている。

 こうした動きは急速に拡大しており、多くのメーカーがOSを搭載していないベアメタルスイッチの販売を開始している。

 また、OCPに参加を表明している米Microsoftや米VMwareの動向にも要注目だ。Microsoftは自社クラウドサービス用に設計したサーバーストレージを、Open Cloud Server(OCS)としてオープン化している。また、ハードウエア管理の仕組みもオープン化した。

 VMwareに関しても、今後、DCIM(Data Center Infrastructure Management)の技術をOCPにコントリビューションするとしており、ハードウエアだけではなくソフトウエア関連技術に関してもOCPから様々な技術がオープン化される可能性がある。

 現在はどちらかというと、コスト削減のための効率化を主体とした技術の公開がメインとなっているが、今後は、シリコンフォトニクス(シリコン半導体を使った光回路)の技術やコールドストレージ(アクセス頻度の低い大容量HDD)の技術など、OCP主導の最新技術がオープン化されていく可能性もある。

 米Facebookの持つ大規模システムでの採用と拡大を続けるOCPコミュニティの影響力により、それらの技術が急速にスタンダードとなる可能性も十分にある。

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