デジタル音楽市場に対する米Appleの支配方法を見ると,同社の閉鎖的な「iPod」環境がそのうちに訴えられると思う人は多いはずだ。そしてその予想は現実となった。

 Appleは2007年12月31日,デジタル・メディア用ハードウエア,ソフトウエア,サービスを強固に連携させていることがシャーマン独占禁止法違反に相当するとして訴えられた。訴状には「Appleはデジタル音楽市場における消費者の選択肢を制限し,わずかしかない競争の余地を抑え込む目的で,必要ないにもかかわらず不公正な技術的制約を人気の高い自社製品に組み込み,抱き合わせ販売や独占的な行為をしている」とあり,Appleがオンライン音楽市場の83%,オンライン・ビデオ市場の75%(もっとも,大した規模の市場ではない),ハードディスク搭載音楽プレーヤ市場の90%を支配していると指摘した。

 訴状はさらに,Appleが米Microsoftとマルチメディア・ファイル形式Windows Media Formatのライセンス契約を結ばないという判断をしたため,Apple製デバイスおよびソフトウエアは,事実上すべての競合する音楽/ビデオ・サービスと互換性がない,という点を特に強調した。Appleがライセンスを取得するとしたら,iPod 1台当たり約3セントで済むだろう。訴状によると,iPodの採用しているハードウエアは本来Windows Media Formatに対応しているのに,Appleがこの互換機能を無効化しているという。

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