米Citrix Systemsが販売する「XenApp」という製品をご存じだろうか。実はこれ,長らく「MetaFrame」の名前で知られた同社のプレゼンテーション仮想(ターミナル・サーバー)製品の現在の名称である(改称直前の名称は「Citrix Presentation Server」)。同社はなぜXenAppという名称を採用したのか。その理由を同社Group Vice President兼General ManagerであるR. Scott Herren氏に聞いた。

(聞き手は中田 敦=ITpro



Citrixはなぜ「Citrix Presentation Server(旧名称はMetaFrame)」を,XenAppという名称に変えたのですか。


米Citrix Systems Group Vice President兼General ManagerのR. Scott Herren氏
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 XenAppには現在,アプリケーション・ストリーミング機能も搭載されています。アプリケーション・ストリーミング機能とは,パソコンへのインストールなしにデスクトップ・アプリケーションが利用できる機能で,ファイル・システムやレジストリの仮想化によって実現しています。このため,もはやこの製品は単なるプレゼンテーション仮想化製品(ターミナル・サーバー)ではありません。

編集部注:プレゼンテーション仮想化とは,サーバーで実行するデスクトップ・アプリケーションの画面情報をクライアントに配信する仕組み。アプリケーション・ストリーミングの場合,アプリケーションが実行されるのはクライアント・マシンである。

 新しい顧客に「Presentation Server」という製品名で売り込むと,プレゼンテーション仮想化だと思われてしまうでしょう。だからわれわれは,XenAppという名称にしたのです。現在われわれは,サーバー仮想化製品の「XenServer」,アプリケーション仮想化の「XenApp」,仮想マシン上でデスクトップOSを動作させ,デスクトップ画面をシン・クライアントに配信するというデスクトップ仮想化の「XenDesktop」の3つの仮想化テクノロジを,Xenブランドで展開しています。

アプリケーション・ストリーミングとプレゼンテーション仮想化は,どう使い分けるのがいいのでしょうか。

 アプリケーションをオフライン利用するのであれば,アプリケーション・ストリーミングが向いています。エンドユーザーがアプリケーションをどのように利用しているのかを管理者が把握したいのであれば,プレゼンテーション仮想化が向いているでしょう。アプリケーションはすべてサーバーで実行されており,データもサーバーで管理されているからです。

 XenAppでは,1つのライセンスでプレゼンテーション仮想化もアプリケーション・ストリーミングも実行できます。用途に合わせて2つのアプリケーション仮想化技術を使い分けられるのです。

 デスクトップ仮想化のXenDesktopは,社外で働く必要のない従業員に適したソリューションとなります。

プレゼンテーション仮想化機能を,SaaS(Software as a Service)モデルで提供するつもりはないのでしょうか。エンドユーザーがシン・クライアントを利用して,Citrixのサーバー上で実行されるアプリケーションを利用するというサービスです。

 われわれはCitrix Onlineブランドで「GoToMyPC」を提供しています。GoToMyPCとは,エンドユーザーのパソコンにリモート・コントロール・エージェントをインストールし,インターネット経由でパソコンを遠隔操作できるようにするサービスのことです。現在のところ,GoToMyPC以外はエンドユーザーに直接提供するサービスを手がけていません。シン・クライアント・ソリューションをエンドユーザー向けに提供する計画も,今のところないですね。