3000~5000円程度で買えて、手軽に電子工作が楽しめるPC/マイコンボードが続々と登場しています。代表格の「Raspberry Pi」(ラズベリーパイ)は、販売台数が2年半で250万台を超える大ヒットとなり、アイデアさえあれば誰でも簡単に“モノ作り”ができる時代になりました。

 LEDを光らせたり、センサーで温度や光を感知したり、LCDディスプレイに文字を出したりなど、筆者も一通りやってみて初心者でも個人が楽しめることを体感しました。個人として楽しむ人、それをイベントなどで販売しようとする人、起業して本格的に売り出す人。モノ作りの形は多様になってきています。

 「日経Linux」の編集者として、こうしたモノ作りを自分でやってみたり、関連の記事やニュースに触れたり、いろいろな人に会って話を聞くと、「本当に面白い」と感じる瞬間があります。その楽しさを、いろいろな角度から伝えたいと思い、このコラムを始めることにしました。

 コラムの1回目は、ある大手半導体メーカーの開発者と会って感じたことです。これまでは家電など大手メーカーとだけビジネスをしてきた半導体メーカーが今、個人や小さなベンチャーの作り手に注目するようになっています。「Kinoma Create」という新しいマシンの開発者にインタビューして、それを実感しました。

本来なら不要だったクラウドファンディング

 Kinoma Createは、完成したら買いたいという出資者を募って資金を集めるクラウドファンディングの仕組みで、目標の5倍以上である5万2148ドルを集めました(写真1)。

写真1●クラウドファンディングで目標の5倍を超える金額を集めた(締め切りは2014年4月)
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