プロジェクトにおける「問題」とは、本来あるべき姿と現実との間にあるギャップです。このギャップがどのようにして生まれたのかを知らないままでは、問題を解決に導くことはできません。問題はそれにひも付いた「構造」が生み出すものだからです。現象にいくら働きかけても、構造が変わらなければ問題は形を変えて発生し続けます。

 ギャップを知り、その構造を明らかにするには、

STEP1 あるべき姿を明確化する
STEP2 「IS」と「IS NOT」で比較する
STEP3 区別点と変化点を摘出して仮説を立てる
STEP4 仮説を検証する

という4段階のステップをたどる必要があります。

「IS」と「IS NOT」で比較する

 ギャップを知るためには、まず基準となる「あるべき姿」を明確にする必要があります(STEP1)。あるべき姿が明確になっていなければ、ギャップも把握できないからです。プロジェクトの進捗が遅れているのであれば、まず「計画上は、どれぐらい進捗していなければならないのか」を知る必要がありますし、障害が発生したのであれば、「正常時に期待される動作」を知る必要があるわけです。

 問題が発生すると、人はつい目の前の現象にとらわれてしまいがちです。障害が発生すれば、障害の現象ばかりを追いかけてしまう。しかし、現象を追いかけるだけではギャップを知ることはできません。ギャップを知るには、「問題が起きている」ケースと「問題が起きていない」ケースを比較することが必要です。

 問題を引き起こすのは「変化」です。そこで、問題が起こっている部分(IS)と、同じような問題が起こっていそうなのに起こっていない部分(IS NOT)を探し出し、その差異を明らかにします(STEP2)。こうすることで変化点を見つけやすくなります。例えば、同じソフトウエアを使っているのに、一方では障害が発生し、他方では起こっていない。このような事実を探して比較することで、次のSTEP3における作業が実施しやすくなります。

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