フェイスブックは、ラックである「Open Rack」やOpen Rack用のサーバー、電源装置、ストレージ、サーバーなどのファームウエア、空調機といったデータセンター(DC)の構成要素の仕様や設計図を独自開発し、オープンソースとして公開する「Open Compute Project(OCP)」という取り組みを行っている。

 フェイスブック製ハードには、PUEを高めるための工夫が随所に見られる。例えばOpen Rackでは、サーバーやネットワーク機器の電源を、ラック単位で集約している。熱を発する電源装置をサーバーから無くすことで、サーバーの冷却を容易にし、サーバーの内蔵ファンの回転数を下げているのだ。サーバーの内蔵ファンは、回転数を下げることで、消費電力を削減できる。

 サーバーの高さは通常の「1U」ではなく「1.5U」にしてある。サーバーの高さに余裕を持たせることで、1Uに比べて内蔵ファンの羽根を大きくできる。ファンを大きくすると、その回転数を減らすことができる。

 フェイスブックは2011年10月に、OCPを推進するための団体「Open Compute Projectファウンデーション」を設立し、現在は他のネット事業者などと提携して、ハードの開発を進めている。

 OCPは現在、第二世代のラックである「Open Rack V2」を開発中だ。Open Rack V2は、ラックにバックアップ用のバッテリーを内蔵する(図1)。従来のOpen Rack仕様では、UPS(無停電電源装置)に相当する「バッテリーラック」が6ラックにつき1個ずつ必要だった。Open Rack V2ではラック内にバッテリーを内蔵することで、バッテリーラックが不要になる。

図1●ラック内にバックアップバッテリーを搭載する「Open Rack v2」
電源装置はラック単位で集約し、電源装置からは直流で各サーバーに電力を供給する。16U分のサーバーに対して、3.3KWの電源が三つ(一つは予備機)とバックアップバッテリーが一つ用意されている。
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出典:日経コンピュータ 2013年7月11日号 pp.56-57
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