仮想化技術でサーバー・リソースをサービスとして提供するHaaS(hardware as a service)に参入する事業者が相次いでいる。先行する海外事業者と同等の料金水準と,国内にデータ保管できる安心感を売りにする。月額5000円を切るソフトバンクテレコムなど,価格を抑えたエントリー・メニューが特徴だ。

 「打倒,Amazon EC2」を合言葉に日本の通信事業者がクラウド・コンピューティングに来春から本格参入する。各社が投入するのは,仮想化技術を使ってサーバーのハード・リソースを必要な分だけネットワーク経由で提供するHaaS。処理負荷に応じて短時間で性能の増減が可能な米アマゾン・ドットコムのEC2をベンチマークに開発したと,各社は口をそろえる(表1)。

表1●2010年春までに提供開始予定の仮想ホスティング・サービスのエントリー・メニュー
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 IIJ GIOを提供するインターネットイニシアティブ(IIJ)の時田一広・取締役ソリューションサービス本部本部長は,「海外事業者のHaaSに公開サーバーの処理性能の一部を肩代わりさせるなど,ネット系システムを中心に国内でも利用が増えている」と,最近の動向を説明したうえで,海外事業者のサポート面での問題を指摘する。「障害が発生してもメールで通知があるだけだったり,復旧にどの程度の時間がかかるか不明だったりする場合が多い」。

 このため,日本語によるきめ細かいサポートや,日本の法律が適用される国内への安全なデータ保管の要望がユーザーから出てきているという。こうした背景から各社は,海外サービス並みにエントリー料金を抑えたHaaSを投入し,海外勢に対抗し始めた。

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