目的にした結果から条件となる数値を計算するのが,ゴールシークだ。今回は,Calcでゴールシークを使って,不動産投資に役立ててみよう。

 1000万円の住宅ローンを年利3%で借りて月々の支払いを10万円以下に抑えるには,どのくらいの期間でローンを組んだらよいか。住宅ローンの計算は,借り入れ条件から支払い額を求めるのが一般的だが,支払い額という結果から条件の数値を求めたいこともある。このように,結果から条件を計算することを「ゴールシーク」と呼ぶ。この機能は,単純に逆算の関数を使って数値を求めていない。何度も演算を繰り返すことによって,条件の数値を求めるのだ。

 今回は,このゴールシークを使って,不動産投資に活用してみよう。具体的には,「ワンルーム・マンション投資の利回り」について取り上げる。

 ワンルーム・マンション投資は,マンションの1室を購入して,賃貸に出し,その家賃を得る資産運用である。投資なので,投資額に対してどのくらいの収益を得られるかという「利回り」が,物件選びの重要な指標になる。図1は,その利回りを計算したものだ。

図1●ワンルーム・マンション投資の利回りを計算する
1.投資額は,購入価格と諸費用の合計である
2.参考のために,投資総額のセルに設定されている数式を表示した
3.毎月の収益は,家賃から経費を差し引いたものになる
4.利回りは,年間の収益を投資総額で割った値で,%表示にするために100をかけている
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 図1の場合,マンションの価格を1600万円,購入時にかかる税金などの諸費用を200万円にしている。つまり投資額は1800万円だ。このマンションを賃貸に出すと,月に8万3000円の家賃収入が得られるとする。ただし,マンションを持っていれば,それに伴う管理費(月々1万8000円)や,家賃を徴収する不動産会社の手数料(家賃の5%)などがかかる。この経費を差し引いた収入は6万850円になる。これを,年間収入として12倍にして,投資額で割ったのが利回りの「4.06%」である。

 では,利回りを4.5%確保したい場合,家賃をいくらにしたらよいだろうか。この程度の逆算なら,簡単に数式を導ける読者も多いだろう。しかし,より複雑なケースになると,逆算の数式を導きにくい。そこでゴールシークを使おう。

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