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Part4[支援] 放置はNG、適度なストレスを

年間2000人が集まるNPO法人の復職訓練も

2008/08/21 00:00
渡辺 一正=事業部,小原 忍=日経コンピュータ
出典: ,日経コンピュータ 2008年5月1日号 ,pp.58-59 (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)
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図2●CACでは休職開始直後から、定期的な訪問で復帰に向けた準備を始める
図2●CACでは休職開始直後から、定期的な訪問で復帰に向けた準備を始める
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図3●うつ・気分障害協会(MDA)では、年間2000人が復職プログラムに参加している
図3●うつ・気分障害協会(MDA)では、年間2000人が復職プログラムに参加している
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図1●「心の病」になった人は職場に復帰しましたか
図1●「心の病」になった人は職場に復帰しましたか

 Part1[現実]編で紹介したように、人材難に見舞われているIT業界では、これまで以上に復職支援に力を入れる必要がある。しかし、「心と病の調査」の調査の結果で復職率は47.3%と、5割を切っている(図1)。

 復職支援で上司個人ができることは多くない。企業が制度として取り組むことが中心となる。ただ、調査の自由記入欄に「某大手企業の管理職だったころ、部下が心の病で欠勤した。驚いたのは、組織としての対処法がなかったことだ。挙げ句の果てには、私に適当に対処しろと言う。冷たい会社、遅れた会社という強烈な印象を受けた。」(無職、50歳以上男性)とあるように、まだまだ体制を整えている企業は少ない。メンタルヘルス対策で先進的な日産自動車でも06年に本格運用を始めたばかりである。

 注目すべきは、先進企業のいくつかでは、これまで常識と思われていたことに反しているにもかかわらず効果を出していること。中堅システム・インテグレータであるCACの取り組みがそれだ。

放置せずに月イチ自宅訪問

 CACの復職支援プログラムでユニークなのは、休職期間中でも毎月人事とミーティングをしていること。これまで、休職期間中は会社との接触を極力避けることが望ましいとされてきた。特に原因が会社にある場合、それを思い出してしまうからだ。

 人事部人事グループの宮崎氏は、「会社はキミを忘れていないよ、という姿勢を見せるためにも、定期的なミーティングを持ったほうがいいと考えた」と説明する。もちろん、本人が嫌だといえば強制はしない。しかし、これまで拒否した人はほとんどなかったという。また、ミーティングといっても自宅を訪問して、雑談をしながら治療の状況など近況報告を聞くだけに限定している。

 このミーティングは、事細かく決めた復職へ向けた訓練の一環だ(図2)。復職申請が出されたあとは、実態把握に力を入れる。最初の1週間は、起床時と夕方に人事部へメールを送る。生活のリズムが安定しているかどうかを判断するためだ。次は、リハビリ出勤である。朝10時に出社し、12時に帰宅。10時~14時まで、8時50分~14時までと、徐々に時間を延ばしながら出勤訓練を行う。業務内容は、人事部における軽作業などだ。すべてがうまくいけば約1カ月後に現場に復帰できるようになる。

図2●CACでは休職開始直後から、定期的な訪問で復帰に向けた準備を始める

 復職先でスムーズに仕事ができるよう、メンバーに対するメンタルヘルス研修も重要だ。うつ病の基礎知識を講義し、徐々に回復する病気であることなどを理解してもらう。研修の結果、管理職の態度が変わったという。「職場の協力があれば早期復職できる。結果的にはそれが本人にも会社にもいいと分かり、早めに休ませたり、復職後の仕事の割り当てに気を配ったりしている」(宮崎氏)。

 こうした取り組みの結果、心の病の社員数は07年度は前年度の半分以下になり、復職後の経過も良好だ。

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