開発No.030 新領域スポーツ 誰もが楽しめる競技を創出

 バスケットボール、サッカー、野球、水泳――。すべてのスポーツ競技は、定められたルールの下、 動きや、身体の使える場所に制約を課すことで、秩序と面白さを与えている。

 例えば、サッカーを考えてみる。ゴールキーパー以外、ボールを手で持つことは禁止されており、足を使ってボールを運ばなくてはならない。この手を使わないというルールによって、日ごろの鍛錬による足技の巧拙が引き立ち、競技ががぜん面白くなる。

 ルールをうまく設計することで障害者も健常者も同じ土俵で真剣勝負ができる競技を作れるのではないか。そんな競技を開発し、普及させようというのが、「新領域スポーツ」プ ロジェクトだ。

狙いはスポーツ人口の拡大と ココロの壁の打破

 このプロジェクトの提唱者は、リアル開発会議でおなじみの上原大祐氏。そりを使って行うアイスホッケー競技「パラアイスホッケー」の元日本代表選手だ。

 2018年の平昌パラリンピックに出場したほか、2010年のバンクーバー・パラリンピックでは銀メダルの獲得に貢献した。ゲーム感覚でマチ・モノ・コト・ヒトにまつわる障害を攻略するチーム「障害攻略課」の設立メンバーの一人でもある。

 同氏がこれまでのスポーツ人生の中で感じてきたのが、障害者向けのパラスポーツと健常者向けスポーツを分ける心の壁の存在だ。これまで開発されてきたパラスポーツは、健常者用競技を身体障害者向けにアレンジし、同じ障害を抱える人同士が競い合うことが前提となっていた。

 例えば、目隠しをして行うサッカーである「ブラインドサッカー」は、健常者でも参加できるものの、目の不自由な人にしか普及していない。車いすバスケット、車いすテニスなどの競技もあるが、やはり、足の不自由な人しかプレーしていない。

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 ただし、人々が見方を変えるだけで、これらは障害者も健常者も分け隔てなく一緒に楽しめるスポーツになる。健常者用の競技であるバスケットボールを足が不自由な人は一緒にプレーできないが、健常者が障害者とともに車いすに乗ってバスケをすることは可能である。本来、パラスポーツの方が、潜在的な競技者という観点では裾野が広い。

 新領域スポーツが狙うのは、障害者も健常者も関係なく、同じ舞台で戦える競技を生み出すことだ。究極的にはパラリンピックという場自体が消滅し、オリンピックに融合される世界を描く。

新しいスポーツを共に作り上げる仲間を求む

 本プロジェクトでは、障害者向けと健常者向けのスポーツ競技の壁を壊す競技を設計・開発し、この競技を普及・啓蒙するための組織をつくる。加えて、活動が持続可能となるように、ボランティアでは終わらないビジネススキームを構築する。

 この実現のためには、アスリートやゲームデザイナー、広告代理店、スポーツ用品を製造可能なメーカー、競技施設を提供できる地方自治体など、さまざまな立場や知見を持つメンバーが必要だ。まずは説明会に参加してほしい。

新領域スポーツ

競技の考案・実施と普及・啓蒙のパートナーを募集2018年9月25日(火) 東京で開催

リアル開発会議では【開発No.030】「新領域スポーツ」に関する説明会を開催します。障害者と健常者が同じ土俵で戦えるスポーツ競技を考案し、大会を実施し、普及・啓蒙を行いたい企業や組織を募集します。業種・業態は問いません。

日 時:
2018年9月25日(火)
13:30 ~15:30(受付中)
会 場:
システム・インテグレーション 会議室
参加費:
5,000円(税別)
定 員:
35名(応募多数の場合は、別途日程を追加します)

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