グリーン基地局の太陽光パネル
(出所:NTTドコモ)
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燃料電池システム
(出所:NTTドコモ)
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 フジクラとNTTドコモは12月20日、フジクラが開発を進めている直接メタノール型燃料電池(Direct Methanol Fuel Cell=DMFC)方式を用いた定格電力1kWの燃料電池システムを、NTTドコモの「グリーン基地局」に適用する共同実験を開始した。

 「グリーン基地局」とは、太陽光パネルを備えた施設で、災害時に系統電力から切り替えて自立運転できるのが特徴。同基地局の太陽電池システムとDMFCを連係して運転することで、1週間以上の自立運営が可能になるという。

 DMFCは、メタノールと空気中の酸素による化学反応を直接、電気に変換するため、高効率に発電できる。有害物質が発生せず静寂性に優れるという。定格出力は1.0kW、電圧はDC48V。本体サイズは137L(460×460×650mm)と、従来の大型・定置型の燃料電池システムと比べて20分の1に小型化したという。

 可搬性に優れ、狭い場所やビルの上にある小さな基地局への設置や、災害発生時の被災地域への緊急持ち込みなども可能という。基地局に適用した場合の運用時間は4日間(5台で5kW、燃料200Lの場合)運用できる。

 共同実験では、NTTドコモが高知県南国市で運用するグリーン基地局で、災害発生を想定した長時間の運用や、太陽光発電と燃料電池を連係して運転し、燃料電池の対災害特性の有効性や信頼性を検証する。期間は2018年9月30日まで。

 今後、両社は安心・安全の一環として、基地局や端末の緊急時の充電などに使える小型で環境に優しい燃料電池システムや、その燃料であるメタノールなどを再生可能エネルギーで製造する研究などを通じて、2020年代に向け環境対応型システムの実用化を目指す。