Nuvveの参加するデンマークのV2G事業
(出所:Nuvve)
[画像のクリックで拡大表示]

 欧米で電気自動車(EV)の車載蓄電池を活用したVehicle to Grid(V2G)電力事業を展開する米国のベンチャー企業であるNuvve(ヌービー)社は12月15日、豊田通商と仏大手電力の関連会社であるEDF Renewable Energy社から出資を受け、V2G事業の商用化を加速すると発表した。両社の主導するファンドを通じて資本資金を調達した。

 同日に豊田通商も、Nuvve社に出資参画すると発表した。今年4月に設立したエクイティファンド、ネクストテクノロジーハンドを通じた出資で、同社は今後取締役を派遣し、日本を含めてEVの普及が見込まれる国や地域でEV・PHV(プラグインハイブリッド車)を活用したバーチャルパワープラント(VPP)事業に乗り出す。

 Nuvve社は、米デラウエア大学が開発した充放電制御技術を使ったV2Gサービスプロバイダーで、2010年に設立された。同社のV2Gシステムは、充電ステーションに接続されたEVの車載蓄電池から、電力系統の電力需給バランスに応じて電気を充放電する。

 気象条件の変化に伴う再生可能エネルギーの出力変動を補うほか、EVを使用しない間に車載蓄電池を活用することでEVの購入・維持費の負担軽減も期待できる。米国で基本技術に関する特許を取得済みで、既にデンマークで商業運転を開始している。

 また、同社のシステムは、複数台の駐車中EVの充放電を同時に制御することでVPPを構築できる。VPP技術は、発電所を新設せずに電力需給バランスを改善できるため、複数の国で検討されており、日本でも経済産業省がVPPの実証や事業化を支援している。

 米国カリフォルニア州や欧州など世界各国でEV普及に向けた動きが加速しており、EVを活用したNuvve社のV2Gシステムは世界各国のVPP構築で利用される可能性がある。