15GWを超える応募が殺到

 経済産業省は12月12日、新エネルギー小委員会・系統ワーキンググループ(WG)を開催し、東北、北海道、九州地域の再生可能エネルギー導入拡大策に関して討議した。東北北部エリアで始まっている接続案件募集プロセスでは、今年8月の受付時点で15.45GW分の応募があり、そのうち連系可能量は3.5G~4.5GWとなることが明らかになった。

 東北北部エリアは、ローカル系統の容量が不足し、再生エネ電源を接続できない状態が続いている。そこで、同地域で系統接続を希望する事業者を募り、50万V送電線の整備などの系統増強工事の費用を共同で負担するプロセスが2016年10月に始まっていた(図1)。

図1●入札対象工事(案)の概要
 (出所:東北電力)
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 同プロセスでは、募集容量は約2.8GWだったが、今年8月に応募した容量は15.45GWに達していた。内訳は、太陽光1.65GW、陸上風力4.46GW、洋上風力7.86GW、その他(火力・バイオマスなど)1.47GW。想定よりも応募案件が大幅に多いことから、「想定潮流の合理化」など、新たな考え方による熱容量評価を取り入れることで、連系可能量を最大でどの程度、積み増せるか、東北電力が検証してきた。

 その結果、風力の割合が大きく北部への接続が多い場合は3.5GW程度、風力と太陽光の割合が申し込みに比例した場合は4GW程度、太陽光の割合が大きく北部への接続が少ない場合は4.5GWという試算結果だった(図2)。従来の「先着優先」で空き容量を算定する方法に比べ、「想定潮流の合理化」によって、最大で6割も連系可能量が増えたことになる。「想定潮流の合理化」では、既存電源も含めたすべての電源をメリットオーダーや優先給電指令を考慮して電源出力を評価し、太陽光と風力の自然変動電源については、自然状況による「ならし効果」も考慮する。現在、電力広域的運営推進機関が、各電力に連系可能量の算定方法に採用するように呼びかけている。

図2●募集プロセスによる連系可能量の評価結果
 (出所:東北電力)
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 これまでの「募集プロセス」の仕組みでは、負担金単価を入札して接続する事業者を決めているが、今回、プロセスの規模が大きく、試算の結果、電源種類や地域によって、連系可能量が変わることから、入札に際してこうした点も加味するかどうかなど、今後、さらに議論を深めるという。そのため当初、入札受付の開始を2018年1月下旬としていたが、後ろ倒しされる見込みだ。