中国Huawei Technologies(ファーウェイ)社は2017年11月20日、同社の研究プラットフォーム「Huawei Wireless X Lab」がまとめた調査報告書「5G Unlocks A World of Opportunities~Top Ten 5G Use Cases」を公開した(関連ニュースリリース)。5G(第5世代移動通信システム)の広帯域性・低遅延性を生かした各種用途について、その市場性やサービスの成熟度などを分析。5Gが支える産業の方向性を示した。

 同報告書では、市場の将来性と5G技術との関連性の高さから、5G技術の適用が有望視できるものとして、(1)AR(拡張現実)、(2)コネクテッドカー、(3)スマートマニュファクチャリング、(4)スマートエナジー、(5)ヘルスケア、(6)ホームエンターテインメント、(7)ドローン、(8)ソーシャルネットワーク、(9)パーソナルAIアシスタント、(10)スマートシティ――の10分野に着目した分析を行っている。

5G技術が支える10の産業分野
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 以下は、これら各分野に対する同社の分析結果の概要である。

 (1)クラウドによる仮想化とAR:VR(仮想現実)やARの実現には、高速なデータ通信と大容量のストレージ、それらを処理するコンピューターが不可欠であることから、クラウド環境に移行すると考えられる。クラウド環境下のVRやARを支える通信には、5ミリ秒以下の低遅延性と、最低でも100Mビット/秒、高品質なものでは9.4Gビット/秒の高速性が求められる。

クラウドVR/ARに必要な5G要素
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 米ABIリサーチ社の予測によると、クラウドVR/AR市場は2025年までに2920億米ドルへ成長するという。通信事業者がこのサービスを開発するに当たっては、現実的な課金システムの検討が必要となるが、市場全体の3割弱、930億米ドル規模の事業になり得る。

 (2)コネクテッドカー:遠隔操作運転(Tele-operated Driving、ToD)や自動運転、隊列走行(Platooning)の実現には、高度の通信品質、リアルタイム性、モビリティーが求められる。ToDでは、全通信経路で10ミリ秒以下の低遅延性が必要となるが、こうした通信は5Gでのみ可能となる。

コネクテッドカーに必要な5G要素
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