スーパーソルガムの栽培例
(出所:SUPER SORGHUM ASIA HOLDINGS PTE.LTD.)
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CFEペタカルコ発電所
(出所:ソルガム・ジャパン・ホールディングス)
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 ソルガム・ジャパン・ホールディングス(東京都品川区)は11月17日、メキシコでスーパーソルガムを用いたバイオマス燃料の石炭混焼を実証的に実施すると発表した。

 「スーパーソルガム」とは、多収性に優れたソルガム(モロコシ)で、バイオマス燃料として注目される。

 スーパーソルガム事業を手掛ける同社子会社のシンガポールSUPER SORGHUM ASIA HOLDINGS社の現地法人SUPER SORGHUM MEXICO社と、メキシコ電力公社(CFE:Comision Federal de Electricidad)の子会社CFE Generacion IV社、種子生産メーカーのアースノート(沖縄県名護市)、現地のコンサルタント業者PROFON社との間で、10月2日付で基本合意書を締結した。

 メキシコでは、エネルギー転換法を2015年12月に公布した。同法では、2018年までに発電における再生可能エネルギーの割合を25%にすることを義務付け、その割合を2021年には30%、2024年には35%と段階的に引き上げる。CFEは、メキシコ国内のエネルギー改革の一環として火力発電所におけるバイオマス燃料の混焼を推進しており、スーパーソルガムを原料としたバイオマス燃料を採用した。

 スーパーソルガムを原料としたバイオマス燃料は、短期間のサイクルで収穫でき、安定的・継続的にバイオマス燃料を供給でき、多収穫により生産の低コスト化も可能という。

 メキシコ農畜水産農村開発食糧省(SAGARPA)の研究機関である国立農畜産林業研究所(INIFAP)が評価し、「INIFAP公式スーパーソルガム栽培マニュアル」が発行されているという。CFEは、スーパーソルガム原料のバイオマス燃料の販売者に対して全量買い取る方向であると表明している。買取価格は現在協議中。

 バイオマスの石炭混焼は、太平洋岸に面したゲレロ州ペタカルコ発電所で実証する。同国内最大規模の石炭火力発電所で、1~6号機が出力総計2100MW、7号機が出力700MWになる。同発電所の1号機で5%の混焼テストを約10時間実施(乾物重量約90tのバイオマス燃料を使用)し、問題がなければ段階的に24時間稼働に移行していく。

 1号機で5%混焼を1年間稼働する場合、乾物重量約9万t(収穫時約26万4000t)のバイオマス燃料が必要となる。CFEでは今後、段階的に1~6号機ごとにバイオマス燃料の混焼を推進し、最終的には30%の混焼(1~6号機の必要乾物重量約324万t、収穫時約952万9000t)を計画する。

 スーパーソルガムは、同発電所の半径100km以内の500haの圃場で栽培し、乾物重量約2万5000t(収穫時約7万3500t)のバイオマス燃料を収穫する。圃場に播種するスーパーソルガム種子は、SSMが現地販売代理店へ販売する。販売量は約3500kg、販売額は875万円になると試算する。SSMでは、今後、市場が拡大し、ビジネスチャンスになる可能性があると見ている。