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 MEMS業界には、一見、よくある講演会のようで、一風、変わった会議がある。米国のMEMS業界団体であるMEMS & Sensors Industry Group(MSIG)が主催する「MEMS & Sensors Executive Congress」である。2016年は11月10~11日にアリゾナ州スコッツデールで開催された。

 2日間の会議では、学術講演会よろしく、次々とMEMSやセンサー、あるいはその応用に関する講演がある。講演者の顔ぶれは豪華で、名だたるMEMS企業のトップが登壇することも珍しくない。しかし、講演から得られる新しい情報、特に技術情報ははっきり言って少ない。何も知らずにプログラムを見て参加した人は、参加費がとても高いこともあって、こんなはずではなかった、会社に帰って何て報告しようと戸惑うこと必至である。

 この会議の眼目は、既に感づいておられる通り、人的ネットワークの構築と維持にある。ざっと見て150名くらいの人が参加するが、大手企業のトップや部署の責任者、ベンチャー企業の経営者、アナリスト、投資家、産業界に顧客を持つ研究機関の幹部などが主要な面々である。そこでMEMS業界の人的ネットワークが作られ、重要な情報が行き交う。この会議では、コーヒーブレーク、昼食、夕食、さらに上級者向けには会議外が本番であって、講演は余興と言っても過言ではない。これが”Executive”を会議名に冠するゆえんである。

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