HS-CMR法の原理
(出所:東北大学)
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従来測定法との比較
(出所:東北大学)
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 東北大学発のベンチャー企業パンソリューションテクノロジーズ(仙台市)は11月2日、シリコン結晶基板を高速・高精度に評価できる新測定装置を製造・販売すると発表した。基板1枚あたり10秒で検査可能で、太陽電池生産の高効率化・低コスト化・高品質化に役立つとしている。

 これまでシリコン結晶メーカーの出荷検査や太陽電池セル(発電素子)メーカーの仕入れ検査など、太陽電池用シリコン結晶基板の品質評価方法には、主に基板表面の少数キャリアのライフタイムを測定する反射マイクロ波光導電減衰法(μ-PCD)などが用いられる。

 しかし、ライフタイム値と太陽電池のエネルギー変換効率の相関は得られておらず、シリコン結晶基板の太陽電池特性を測定するには、実際に太陽電池を製造する必要があった。ライフタイム値による判別では、品質のバラツキや不良発生率が高くなり、測定時間も30分程度かかるのが課題だった。

 今回、同社が新しく開発した評価手法「HS-CMR法」は、四探針抵抗率測定法を応用し、シリコン結晶基板の表面だけでなく内部の品質も測定する。シリコンウエハの段階で性能を明確に測定できるため、品質が規格化され、適正な価格でウエハを売買できるようになるとしている。

 ウエハをセル化することなく性能評価できるため、開発効率を改善し、エネルギー変換効率向上にも活用できるという。また、開発効率の改善は製造コスト削減にもつながるとしている。